日本キリスト教団昭島教会(東京都昭島市中神町1232-13) 旧讃美歌500 みたまなるきよきかみ 週報電子版ダウンロード 宣教要旨ダウンロード 「聖霊に満たされて」 使徒言行録2章1~11節 秋場治憲 「一同は聖霊に満たされ、霊が語らせるままに、ほかの国々の言葉で話しだした。」 今日のテキストには聖霊が弟子たちの上に降った時の様子が描かれています。私たちは今までに何度もこの個所を読んできて、暗唱するほどになっています。そして慣れてくると、段々と何の感動もしなくなる。「使徒信条」も「主の祈り」もいつの間にか、惰性で祈り、告白するようになっていないだろうか。危惧するところです。 今日は暗記するほどに聞かされてきた、また覚えてしまったこの個所に、今一度新鮮な風が吹き込んでこないものか、祈りながら立ち向かってみたいと思います。 「五旬際の日が来て、一同が一つになって集まっていると、突然、激しい風が吹いてくるような 音 が天から聞こえ、彼らが座っていた家中に響いた。そして炎のような 舌 が分かれ分かれに現れ、一人一人の上にとどまった。」と記されています。よく読んでみると激しい風が吹いてきたとは言っていない。激しい風が吹いてきたような 音 が、天から聞こえ、彼らがいた家中に響いた、というのです。また炎のような 舌 がであって、炎が燃えていたわけではない。 しかしこの音に驚いた周辺の人たちが、一体何事が起ったのかと集っ てきた。この集ってきた人たちというのは、世界中から集ってきていた人たちです。そして聖霊が降った弟子たちは、その彼らの故郷の言葉で、神の偉大なわざを語ったというのです。神の偉大なわざとは、主イエスの十字架と復活のことでしょう。詳細は続く「ペテロの説教」に述べられています。 ここでこのペンテコステの出来事から少し距離をおいて、この出来事の位置づけを見てみたいと思います。この使徒言行録というのは、ルカ福音書を書いたルカによるものとされています。ルカという人は最初から第一巻と第二巻を書こうという目的をもって、第一巻で主イエスの生前の言葉と行いを書き、第二巻で聖霊を通して主イエスがその働きを継続していることを明らかにしようという意図をもって書き始めたと言われています。 そのことが分かるのはルカ